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肝臓移植の「改善」につながるのか?過冷却保存技術 [再生医療]

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肝臓移植の福音となりうるとして論文が報告された。

肝臓を取り出しあたと、最長で96時間も保存しておいてから移植しても生着可能であるという話だ。




肝臓は巨大な臓器であり、血流も豊富だ。

つまり、体外に取り出した場合には

巨大であるがゆえに温度管理が難しく
血流が豊富であるが故に、それが途絶えた時に細胞が傷みやすい

そういう特性を持つ臓器である。


だから、これまでの常識では肝臓移植は数時間以内、目一杯引っ張っても12時間以内に血管をつないで血液を再び流してやることが生着の必須条件だった。

このために、腎臓で行われているような、摘出臓器を遠く離れた病院まで届けるということはなされてこなかった。


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日本で生体肝移植が進んだ理由のひとつもそれだ。

もちろん、臓器移植ドナーの問題でなかなか脳死患者からの肝臓移植ができなかったのでやむを得ず、という側面もあったが、いつどこで出るかわからない脳死肝臓を待つよりは、家族の肝臓の一部を切り取ったほうが良いというわけだ。

そのぐらい、肝臓移植というのは時間のハードルが高い移植技術だった。

そのこともあり、iPS細胞から肝臓細胞を作って秘蔵などの別の臓器に移植することも考えられているくらいだ。


ということで、今回のニュース、今後の移植医療への応用が期待できる。

問題は、この技術に用いられる肝臓保存液だ。

ラットでの短期間の移植後の観察では問題ないが、人間で今後どうなのか、これからアカゲザルなどを用いた動物実験が更に進められていく必要性があるだろう。






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