SSブログ

食物アレルギーを抑えるのに有効な物質を発見!ほんとならすごいけど? [アレルギー]

スポンサードリンク





プロスタグランジンD2という物質が食物アレルギーを抑えるというニュース発見

東大の研究者が発見したそうだ。


これはほんとなら素晴らしいことだな、と思ったけど

ニュースを見てみても、あれ?なんか違う?って感じがしたぞ。


どんなニュースかといえば下のようなものね。

------------------

「食物アレルギーに有効」な物質発見~東大

日本テレビ系(NNN) 7月10日(金)19時35分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20150710-00000110-nnn-soci

 東京大学は10日、乳幼児に発症が多い「食物アレルギー」に有効なアレルギー反応を抑える物質を発見したと発表した。

 体内でアレルギーを引き起こす細胞の中には「プロスタグランジンD2」という物質が存在するが、これまでその能力についてはわかっていなかったが、プロスタグランジンD2がアレルギーを抑制する力を持つことが初めてわかったという。

 東京大学は、この研究が食物アレルギーの治療につながり、子供たちが助かるようにしたいとしている。

------------------


プロスタグランジンD2とはどこで発現する物質なのか?


この実験、プロスタグランジンD2を遺伝的に欠損させたマウスにアレルゲンを免疫して実験的に食物アレルギーのマウスを作ってみたら、普通のマウスよりも症状がひどくなったというものみたいだ。

なんでプロスタグランジンD2がないとアレルギー反応が強く出るんだろう?


この物質が主にどこで作られているかというと、脳神経系、眼球、脂肪細胞、そして一部の樹状細胞だ。

http://biogps.org/#goto=genereport&id=5730

アレルギーを抑えるというからには、免疫反応にかかわる樹状細胞の機能を抑えるのかなと思う。


でも、この物質の発現が圧倒的に高いのは脳細胞なんだよね。

基本的に、脳神経系の活動に大事な物質なわけだ。

その物質が欠損するとアレルギーがひどくなる。


痒みとか、神経の活動がきっかけとなる炎症とか、そういう末梢神経や中枢神経の問題はないの?

そちらへの影響を受けないように樹状細胞だけをコントロールすることってできるの?

そのあたりの話が全くないよね、このニュース。



プロスタグランジンD2をどうすれば子供の食物アレルギーが抑えられるの


このマウスは遺伝子操作したマウスだからプロスタグランジンD2がないとどうなるか、それはよくわかった。

でも、人間の食物アレルギーを抑えるためには具体的にどうすればいいかという話は、まだない。。


プロスタグランジンD2がアレルギーを抑えるんだから、注射すればいいじゃんって?


知ってる?

プロスタグランジンD2ってのは中枢神経系に作動して睡眠を誘導するんだよ。

ものすごく強く神経系に働く物質なんだ。





薬ってのは普通の人間に投与するんだよね。

アレルギーを抑える物質を投与したら眠くて眠くて、何もできない。

ってことになったら、一昔前の抗ヒスタミン剤を大量に飲むのと同じことだよ。

(ってまちがい、ぎゃくか。ギンギンに目がさえて眠れない?)


プロスタグランジンD2の機能を抑える薬を開発して、それをマウスに投与したら食物アレルギーがひどくなった、でも神経の活動には問題がなかった、とかいうニュースなら実用的なんだけど。

ドラッグデリバリーは同じでその逆の機能を持つ薬が治療薬になるってことだからさ。

大騒ぎしてもから騒ぎだよ。




スポンサードリンク






nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。