がん治療薬開発の新展開 [日常雑記]
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<新しい治療薬開発の国家戦略ですと?>
21世紀に入ってもうすぐ14年。
中学2年生ってことですね。
目の前に新しい世界が広がってるようで、まだ子供で、でも子供としては放置してもらえなくて、肉体的には大人と同じことできるようになってるし。
大人への階段を上り始めて、一番イライラする時期でもあります。
それって国家も同じことなのかなと思うんですよね。
21世紀をどう展開していくのか、これからのことを考えての新展開とその戦略立案
官僚の皆さん、なにやら科学の面でもまた動き始めました。
==引用==
<医療研究開発>政府戦略案「5年以内に革新的がん治療薬」
毎日新聞 7月10日(木)17時50分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140710-00000064-mai-pol
政府は10日、医療や医薬品の研究・開発を推進するための「健康・医療戦略」案をまとめた。医療を成長産業として育成するため今後5年以内に革新的ながん治療薬を10種類以上、治験に結び付けることを盛り込んだ。
政府は来年4月に、複数の省庁にまたがっている医療の研究開発予算の一部を集約し、大学や研究所に配分する司令塔となる独立行政法人「日本医療研究開発機構」を設立する。
戦略案は、同法人設立にあたって国の成果目標を定めた。2020年までに、日本発の認知症、うつ病などの精神疾患の根本治療薬の治験を始める▽iPS細胞(人工多能性幹細胞)技術で作製した新規治療薬の臨床応用▽医療機器の輸出額を1兆円に倍増--などを掲げている。【佐藤丈一】
==引用==
<政府の戦略っていつも数値達成型の短期成果主義>
新しい研究で新しい成果を求めようというのはいいのですが、政府の戦略ってこんな感じですよね、いつも。
「今後5年以内に革新的ながん治療薬を10種類以上、治験に結び付ける」
・・・ため息が出ますね。
普通、まったく新しい新薬を治験に結び付けるのにどのぐらいの時間がかかると思いますか?
動物実験でがんを抑えるという成果が出てから2~3年はかかります。
動物実験にこぎつける前の段階の毒性試験などでやはり2年はかかります。
毒性試験をやってみるに至る試験管内の実験にもやはり1~2年はかかるでしょう。
その前の段階、何か新しい薬のアイデアを得て、製薬会社の研究所などがそれを実験してみるというのに、うまくいく薬物で2~3年はかかると思います。
物質によっては一度あきらめて、そこから数年後にもう一度再実験スタート、なんてのもざら。
さらに、前にも書きましたが、様々な化合物を試してみて、動物実験や毒性試験に向かうことができる物質は300種類に一つです。
たくさんの、数うちゃあたるのトライアルを経てようやく候補の物質が一つ見つかる計算です。
どう考えても、治験にまで結びつく物質をゼロから開発するのには5年以上かかります。
10年ぐらいは必要でしょう。
それなのに、何を根拠にこんな数値目標を立てるのか?
<実は国家戦略は出来レース>
つまり、5年以内に10種類の画期的ながん治療薬を生み出そうとすれば、取れる戦略はただ一つ。
すでに動物実験がほぼ終わり、毒性試験などの薬剤化を目指した薬に対して予算を投じて、それの実用応用に大量にお金を投じることでスピードアップする。
それしかありえません。
決して、新しい薬を開発するために予算を投じるわけではないです。
これまでに様々な研究機関ががんばってきて、実用化が見えてきたなあという薬を選んで、そこに研究費を配分して、そしてこの数値目標を達成しようというだけです。
最後の最後のところでお金を出して、国が強力に支援した、ということにするわけですね。
STAP細胞のアイデアを取り込もうとした神戸理研に似ています。
<意味がゼロというわけではない>
しかし、この戦略、良い部分もあります。
実は、治験の段階にまで結びつける薬剤開発にはべらぼうにお金がかかるのです。
例えば、新薬ができれば、その副作用が問題になりますね。
それをリサーチするために、培養細胞や実験動物を用いた実験をたくさん行います。
現在では、薬剤を投与した時に細胞、あるいは組織がどのように反応するかを遺伝子レベルで詳細に解析できます。
かなりさまざまな分子が動いているのを読み取ることができます。
しかし、その読み取りと、読み取り後の解析には尋常ならざる研究費がかかります。
若山氏が第三者研究機関に解析を依頼した小保方さんのSTAP細胞(実際は多分ES細胞)に関しても、本当にきちんと解析しようとすれば1000万円以上必要でした。
それを複数の細胞や動物で、条件を変えて検討実験を行えば、あっという間に数億円の費用が掛かるのは明らかです。
そこのところに国が金を出そうということなのかもしれませんね。
この解析の主な意味は、新しい薬剤が細胞や組織にどのような効果を誘導するかということを遺伝子レベルで確認することにあります。
平たく言えば、想像される副作用を事前に推察するためのデータが手に入るということですね。
その意味では、一般人のために、最後の一番気になるところに国が金を出す、ということでもあります。
そう言って発表してくれたら納得するんですけどねえ。。。
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<新しい治療薬開発の国家戦略ですと?>
21世紀に入ってもうすぐ14年。
中学2年生ってことですね。
目の前に新しい世界が広がってるようで、まだ子供で、でも子供としては放置してもらえなくて、肉体的には大人と同じことできるようになってるし。
大人への階段を上り始めて、一番イライラする時期でもあります。
それって国家も同じことなのかなと思うんですよね。
21世紀をどう展開していくのか、これからのことを考えての新展開とその戦略立案
官僚の皆さん、なにやら科学の面でもまた動き始めました。
==引用==
<医療研究開発>政府戦略案「5年以内に革新的がん治療薬」
毎日新聞 7月10日(木)17時50分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140710-00000064-mai-pol
政府は10日、医療や医薬品の研究・開発を推進するための「健康・医療戦略」案をまとめた。医療を成長産業として育成するため今後5年以内に革新的ながん治療薬を10種類以上、治験に結び付けることを盛り込んだ。
政府は来年4月に、複数の省庁にまたがっている医療の研究開発予算の一部を集約し、大学や研究所に配分する司令塔となる独立行政法人「日本医療研究開発機構」を設立する。
戦略案は、同法人設立にあたって国の成果目標を定めた。2020年までに、日本発の認知症、うつ病などの精神疾患の根本治療薬の治験を始める▽iPS細胞(人工多能性幹細胞)技術で作製した新規治療薬の臨床応用▽医療機器の輸出額を1兆円に倍増--などを掲げている。【佐藤丈一】
==引用==
<政府の戦略っていつも数値達成型の短期成果主義>
新しい研究で新しい成果を求めようというのはいいのですが、政府の戦略ってこんな感じですよね、いつも。
「今後5年以内に革新的ながん治療薬を10種類以上、治験に結び付ける」
・・・ため息が出ますね。
普通、まったく新しい新薬を治験に結び付けるのにどのぐらいの時間がかかると思いますか?
動物実験でがんを抑えるという成果が出てから2~3年はかかります。
動物実験にこぎつける前の段階の毒性試験などでやはり2年はかかります。
毒性試験をやってみるに至る試験管内の実験にもやはり1~2年はかかるでしょう。
その前の段階、何か新しい薬のアイデアを得て、製薬会社の研究所などがそれを実験してみるというのに、うまくいく薬物で2~3年はかかると思います。
物質によっては一度あきらめて、そこから数年後にもう一度再実験スタート、なんてのもざら。
さらに、前にも書きましたが、様々な化合物を試してみて、動物実験や毒性試験に向かうことができる物質は300種類に一つです。
たくさんの、数うちゃあたるのトライアルを経てようやく候補の物質が一つ見つかる計算です。
どう考えても、治験にまで結びつく物質をゼロから開発するのには5年以上かかります。
10年ぐらいは必要でしょう。
それなのに、何を根拠にこんな数値目標を立てるのか?
<実は国家戦略は出来レース>
つまり、5年以内に10種類の画期的ながん治療薬を生み出そうとすれば、取れる戦略はただ一つ。
すでに動物実験がほぼ終わり、毒性試験などの薬剤化を目指した薬に対して予算を投じて、それの実用応用に大量にお金を投じることでスピードアップする。
それしかありえません。
決して、新しい薬を開発するために予算を投じるわけではないです。
これまでに様々な研究機関ががんばってきて、実用化が見えてきたなあという薬を選んで、そこに研究費を配分して、そしてこの数値目標を達成しようというだけです。
最後の最後のところでお金を出して、国が強力に支援した、ということにするわけですね。
STAP細胞のアイデアを取り込もうとした神戸理研に似ています。
<意味がゼロというわけではない>
しかし、この戦略、良い部分もあります。
実は、治験の段階にまで結びつける薬剤開発にはべらぼうにお金がかかるのです。
例えば、新薬ができれば、その副作用が問題になりますね。
それをリサーチするために、培養細胞や実験動物を用いた実験をたくさん行います。
現在では、薬剤を投与した時に細胞、あるいは組織がどのように反応するかを遺伝子レベルで詳細に解析できます。
かなりさまざまな分子が動いているのを読み取ることができます。
しかし、その読み取りと、読み取り後の解析には尋常ならざる研究費がかかります。
若山氏が第三者研究機関に解析を依頼した小保方さんのSTAP細胞(実際は多分ES細胞)に関しても、本当にきちんと解析しようとすれば1000万円以上必要でした。
それを複数の細胞や動物で、条件を変えて検討実験を行えば、あっという間に数億円の費用が掛かるのは明らかです。
そこのところに国が金を出そうということなのかもしれませんね。
この解析の主な意味は、新しい薬剤が細胞や組織にどのような効果を誘導するかということを遺伝子レベルで確認することにあります。
平たく言えば、想像される副作用を事前に推察するためのデータが手に入るということですね。
その意味では、一般人のために、最後の一番気になるところに国が金を出す、ということでもあります。
そう言って発表してくれたら納得するんですけどねえ。。。
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