致死的なレジオネラ感染症が温泉旅館で発生 [感染症]
スポンサードリンク
レジオネラの肺感染症により、温泉旅館に泊まっている客の3人が肺炎を起こし、そのうちの一人は死亡してしまった。
楽しいはずの温泉施設でどうしてそんな感染症にかかってしまうのだろうか?
どうしたらそれを防げるのだろうか?
<レジオネラはどこにいるのか?>
レジオネラによる感染症、しばしば温泉で問題になる。
この妙な名前の細菌、どこにいるかというと、水の中に好んで住み着く。
それもほどほどに温かい水の中だから、当然ながら温泉にもよくいるし、一時期、これが大いに問題になったのは家庭のお風呂だ。
毎日水を入れ替えているところは大丈夫なんだけど。
<問題となったのは24時間風呂>
ふた昔ほど前、24時間ぶろというのが一世を風靡したのを覚えているだろうか?
フィルターを備えた湯沸し装置を取り付けることで、一度ためたお湯を何日間も再度沸かして利用できるということで人気が出た、節水できるし、経済的だと言って。
しかし、あのお風呂ではレジオネラのような細菌を取り除くことはできなかったために、レジオネラ感染症で苦しむ人が多数出現し、あっという間にすたれてしまった。
同様の理由で、源泉の温度が低く、しかもお湯を頻繁に総入れ替えしていないような温泉施設ではレジオネラが容易に繁殖してしまう。
==引用==
温泉施設利用客からレジオネラ菌検出 男性1人死亡 埼玉・北本市
フジテレビ系(FNN) 6月14日(土)17時41分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20140614-00000584-fnn-soci
埼玉・北本市の温泉施設で、利用客からレジオネラ菌が検出され、男性客1人が死亡した。
埼玉県によると、5月18日から21日にかけ、北本市の温泉施設「湯楽の里(ゆらのさと)北本店」を利用した男性客3人が、発熱や呼吸困難などの症状を訴えたという。
このうち、66歳の男性客が死亡し、残る2人は、回復に向かっているという。
死亡した男性からレジオネラ菌が検出され、保健所が、施設の浴槽の水を調べたところ、基準を上回るレジオネラ菌が検出された。
埼玉県は、温泉施設が感染源だと特定し、14日、施設に営業停止命令を行った。
運営会社は、「このような事態となったことを重く受け止め、原因究明と再発防止に努めてまいります」とコメントしている。
==引用==
<町中の温泉施設は衛生管理が重要>
さて、この温泉施設の「湯楽の里(ゆらのさと)北本店」というところがお湯の管理をどのようにしていたかはわからない。
湯量が豊富な有名な温泉地でかけ流しのお風呂などはほぼ心配ないのだが、町中にあって、源泉の温度が低く、さらに、営業時間がとても長い(24時間営業とか)の温泉施設ではレジオネラの繁殖がしばしば発生する。
お湯の全入れ替えとか、浴槽や、ためておいた源泉の総入れ替えみたいな衛生管理がどうしても難しくなるからだ。
コストもかかるので、いささか入浴料の高い大きな施設はいいが、安さ優先の施設ではどうしても価格とのバランスが難しくなる。
このため、保健所の指導が厳しく入り、レジオネラチェックも頻繁になされているはずなのだが、どうしても、こういう事件が散発するね。
<昔からある有名な温泉はほぼ問題なし>
源泉が60℃以上で加熱の必要がないような温泉施設で、毎日掃除の時間を設けてその時間は入浴できないようにしている温泉施設であれば心配ない。
また、湯量の豊富なかけ流しもおおむね心配ないのは考えてみればわかるよね。
だから、江戸時代とかから存在する有名な温泉地の温泉施設であればほぼ心配ない。
しかし都会の便利なところにある温泉施設とか、そういうところに行く場合にはちょっとだけ気を配っていくようにしよう。
<お年寄りがかかりやすい病気でもある>
レジオネラが最初に報告されたのは、アメリカで退役軍人たちが同窓会を開いていた施設での発症だ。
この場合、温泉ではなくてエアコンに使われていた水の中で繁殖したレジオネラが、ミストに混ざってパーティー会場にエアコンで給気された。
それを吸い込んだ元軍人のおじいちゃんたちの間で一斉に感染症が広がったのである。
どうやらこのレジオネラ、感染して肺炎を引き起こすのはお年寄りが多い。
その原因の一つはこのレジオネラという細菌が細胞内感染症であるということにあるとも考えられている。
細胞内感染した細菌を、というか細菌が中に巣くっている細胞を攻撃するためには、リンパ球の機能が重要である。
しかし、高齢者では、若い人と異なり、リンパ球が含まれる獲得免疫系ではなくて、好中球やマクロファージといった自然免疫系が主流になる。
まあ、ややこしいことはこの辺で。
ともかく、年配の先輩方、温泉に入りに行くならできるだけ源泉の温度の高い有名どころにゆったりと入るようにしていただけたらと願う。
スポンサードリンク
レジオネラの肺感染症により、温泉旅館に泊まっている客の3人が肺炎を起こし、そのうちの一人は死亡してしまった。
楽しいはずの温泉施設でどうしてそんな感染症にかかってしまうのだろうか?
どうしたらそれを防げるのだろうか?
<レジオネラはどこにいるのか?>
レジオネラによる感染症、しばしば温泉で問題になる。
この妙な名前の細菌、どこにいるかというと、水の中に好んで住み着く。
それもほどほどに温かい水の中だから、当然ながら温泉にもよくいるし、一時期、これが大いに問題になったのは家庭のお風呂だ。
毎日水を入れ替えているところは大丈夫なんだけど。
<問題となったのは24時間風呂>
ふた昔ほど前、24時間ぶろというのが一世を風靡したのを覚えているだろうか?
フィルターを備えた湯沸し装置を取り付けることで、一度ためたお湯を何日間も再度沸かして利用できるということで人気が出た、節水できるし、経済的だと言って。
しかし、あのお風呂ではレジオネラのような細菌を取り除くことはできなかったために、レジオネラ感染症で苦しむ人が多数出現し、あっという間にすたれてしまった。
同様の理由で、源泉の温度が低く、しかもお湯を頻繁に総入れ替えしていないような温泉施設ではレジオネラが容易に繁殖してしまう。
==引用==
温泉施設利用客からレジオネラ菌検出 男性1人死亡 埼玉・北本市
フジテレビ系(FNN) 6月14日(土)17時41分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20140614-00000584-fnn-soci
埼玉・北本市の温泉施設で、利用客からレジオネラ菌が検出され、男性客1人が死亡した。
埼玉県によると、5月18日から21日にかけ、北本市の温泉施設「湯楽の里(ゆらのさと)北本店」を利用した男性客3人が、発熱や呼吸困難などの症状を訴えたという。
このうち、66歳の男性客が死亡し、残る2人は、回復に向かっているという。
死亡した男性からレジオネラ菌が検出され、保健所が、施設の浴槽の水を調べたところ、基準を上回るレジオネラ菌が検出された。
埼玉県は、温泉施設が感染源だと特定し、14日、施設に営業停止命令を行った。
運営会社は、「このような事態となったことを重く受け止め、原因究明と再発防止に努めてまいります」とコメントしている。
==引用==
<町中の温泉施設は衛生管理が重要>
さて、この温泉施設の「湯楽の里(ゆらのさと)北本店」というところがお湯の管理をどのようにしていたかはわからない。
湯量が豊富な有名な温泉地でかけ流しのお風呂などはほぼ心配ないのだが、町中にあって、源泉の温度が低く、さらに、営業時間がとても長い(24時間営業とか)の温泉施設ではレジオネラの繁殖がしばしば発生する。
お湯の全入れ替えとか、浴槽や、ためておいた源泉の総入れ替えみたいな衛生管理がどうしても難しくなるからだ。
コストもかかるので、いささか入浴料の高い大きな施設はいいが、安さ優先の施設ではどうしても価格とのバランスが難しくなる。
このため、保健所の指導が厳しく入り、レジオネラチェックも頻繁になされているはずなのだが、どうしても、こういう事件が散発するね。
<昔からある有名な温泉はほぼ問題なし>
源泉が60℃以上で加熱の必要がないような温泉施設で、毎日掃除の時間を設けてその時間は入浴できないようにしている温泉施設であれば心配ない。
また、湯量の豊富なかけ流しもおおむね心配ないのは考えてみればわかるよね。
だから、江戸時代とかから存在する有名な温泉地の温泉施設であればほぼ心配ない。
しかし都会の便利なところにある温泉施設とか、そういうところに行く場合にはちょっとだけ気を配っていくようにしよう。
<お年寄りがかかりやすい病気でもある>
レジオネラが最初に報告されたのは、アメリカで退役軍人たちが同窓会を開いていた施設での発症だ。
この場合、温泉ではなくてエアコンに使われていた水の中で繁殖したレジオネラが、ミストに混ざってパーティー会場にエアコンで給気された。
それを吸い込んだ元軍人のおじいちゃんたちの間で一斉に感染症が広がったのである。
どうやらこのレジオネラ、感染して肺炎を引き起こすのはお年寄りが多い。
その原因の一つはこのレジオネラという細菌が細胞内感染症であるということにあるとも考えられている。
細胞内感染した細菌を、というか細菌が中に巣くっている細胞を攻撃するためには、リンパ球の機能が重要である。
しかし、高齢者では、若い人と異なり、リンパ球が含まれる獲得免疫系ではなくて、好中球やマクロファージといった自然免疫系が主流になる。
まあ、ややこしいことはこの辺で。
ともかく、年配の先輩方、温泉に入りに行くならできるだけ源泉の温度の高い有名どころにゆったりと入るようにしていただけたらと願う。
スポンサードリンク
コメント 0